改正貸金業法と文字の大きさ
改正貸金業法が2010年6月18日に施行されますが
貸金業法にも
DTPに関係する文言があります。
関係者はすでに対応済みと思います。
文字の大きさについては
今回の改正より前に施行済みです。
貸金業の規制等に関する法律施行規則の一部を改正する内閣府令
(平成十九年十一月七日内閣府令第七十九号 の未施行内容)
貸金業法施行規則[LINK]
全文はこちらから
『貸金』で検索してください
当該各項の規定により明らかにすべきものとされる事項を日本工業規格Z八三〇五[LINK]に規定する八ポイント以上の大きさの文字及び数字を用いて明瞭かつ正確に記載しなければならない。
第十三条第八項
第十五条第三項
第十六条の二第一項から第三項
第十六条の三第一項
第十七条第一項から第五項
第十八条第一項
第十九条第五項
第二十条第三項
第二十一条第二項
が対象になります。[LINK]
法律の事ですので
各自身で確認してほしいですが
まとめると
■契約事項の主要な内容は8pt以上で記述する。
■約款等は要約を別で用意し、要約を8pt以上で記述する。
って事のようです。
第十三条第八項等は広範囲にわたりますので
原文をよく読んで、クライアントと協議する事が必要ですね。
さらに留意すべき点があります。
『実際の文字の大きさです』
JIS Z 8305-1962[LINK]では『文字の大きさ』を
『高さ』
と
『幅』
で指定していますので
PC上で8ptを指定したからOKって事ではありませんね。
↑このように
OCRBの8ptはJIS Z 8305-1962で言う『8ptの文字の大きさ』より小さいのです。
厳密に『文字の大きさ』でJIS Z 8305-1962に対応するためには
10pt相当の大きさが必要になります。
またJIS Z 8305-1962では『等幅』を基準に計算されていますので
10文字での幅 を意識するなら
等幅ベタで作る事を念頭においた方が良いでしょう。
貸金業法では『8pt以上』を指定していますので
文字の大きさを意識して
2バイト全角
1バイト半角
両方で使うフォントの文字の大きさを
あらかじめちゃんと調べて
合成フォントにしておく等が必要ではないでしょうか。
上の例のOCRBでも8ptを指定していれば指導等にはならないとは思いますが
根底にあるのは『読みやすさ』ですので
変に詰めずに読みやすさに配慮する事が制作サイドに求められる事ですね。
また
参考にしてください。
JIS Z 8305-1962の8ptは
この通り[LINK]で
『2.8116784 millimeters』
ですから
1インチに9文字
約9CPI(キャラクター・パー・インチ)
になります。[LINK]
これを守るためには
OCRB等では
このような設定になります。
(実は↑この設定でも『文字の大きさ』は8ptより若干小さくなります』
しかし一般的には
OCR-Bのフォーム印刷(帳票印刷)系のマシン組み込みフォントは
10cpiが多いので
厳密には求めていないのかもしれません。
ここまで来ると
『キリが無い』ので
お客様に相談して
フォントは8pt(ポストスクリプトポイント)で作ります
とした方が良いかもしれません。
法律の事でもありますので
ちゃんとお客様との合意を得てから
作業開始とした方が良いですね。
参考にしてください。
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