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[QR]QRバーコードを作る(商用向き)【その6】

【その5】[LINK]OpenNewWindow
ベクトルデータとしてのバーコードは出来ました。

Screencapture00220624_204550

基本的には印刷工業会の資料[LINK]OpenNewWindowを守って作っていれば

■後行程で塗りの太りの発生が小さい
■印刷工程での太り(ドットゲイン)が小さい場合
■解像度が高い場合

はこのまま商用データとして使っても
まぁ大丈夫と思われます。

逆に言うと
『低解像度』や『紙ニジミ』が大きい場合は
バーコードのセルサイズが小さい場合は
注意が必要です。

 

では引き続き
『ラスタ時の塗りの太りを加味した設定』
を検証していきます。

『低解像度』な場合やインクジェット等の場合には
重要な調整になってきますので
面倒くさがらずに行っていきます。

 

まずは↓の表を見てください。

ptichimm
10.01388888888888890.352777777777778
20.02777777777777780.705555555555555
30.04166666666666671.05833333333333
40.05555555555555561.41111111111111
50.06944444444444441.76388888888889
60.08333333333333332.11666666666667
70.09722222222222222.46944444444444
80.1111111111111112.82222222222222
90.1253.175
100.1388888888888893.52777777777778
110.1527777777777783.88055555555556
120.1666666666666674.23333333333333
130.1805555555555564.58611111111111
140.1944444444444444.93888888888889
150.2083333333333335.29166666666667
160.2222222222222225.64444444444444
170.2361111111111115.99722222222222
180.256.35
190.2638888888888896.70277777777778
200.2777777777777787.05555555555556
210.2916666666666677.40833333333333
220.3055555555555567.76111111111111
230.3194444444444448.11388888888889
240.3333333333333338.46666666666667
250.3472222222222228.81944444444444
260.3611111111111119.17222222222222
270.3759.525
280.3888888888888899.87777777777778
290.40277777777777810.2305555555556
300.41666666666666710.5833333333333
310.43055555555555610.9361111111111
320.44444444444444411.2888888888889
330.45833333333333311.6416666666667
340.47222222222222211.9944444444444
350.48611111111111112.3472222222222
360.512.7
370.51388888888888913.0527777777778
380.52777777777777813.4055555555556
390.54166666666666713.7583333333333
400.55555555555555614.1111111111111

これはポイント表です。
1ポイント=1インチ÷72で計算しています。
イラストレーターは単位系をptで計算していますので
この表の数値で設定していく事で
一発でチョロっと出来てしまう事が多いですね(いろんな意味で)

で!

 

『塗りの太り』を加味した
バーコードの作成になります。
ここからがAI2DCode-Pro[LINK]OpenNewWindowのよくできた所です。

先にも書きましたが
私はQRバーコードをベクトルで作るのを勧めませんが
AI2DCode-Proを使う理由です。

 
印刷補正機能を使います。

Screencapture00220625_201147

上記のポイント換算表に乗って
まずはQRコードを作ります。

すると
↓こんな感じ
Screencapture00220625_201204_2

こんな感じで
『少し痩せた』感じでベクトルデータが出来ます。
これを
ラスタライズするわけですが
Screencapture00220625_201212

72の倍数を解像度指定して
ラスタライズすると
Screencapture00220625_201223

あらビックリ
Screencapture00220625_201231

ちゃんとしたセル形で
バーコードが出来ています。

この部分は
何回も色々試してやるも良し
いちど計算してやるも良し
って事です。

低解像度の場合は
この部分をちゃんとやらないと


↓このようなダメデータ
622x325_qr_01

になっちゃいます。

作成時の補正

ラスタライズの解像度

何種類か試しておいて
案件別で『既定値』のような物を
作成しておけば
安心ですね。

 
今回の例は
ポストスクリプトポイントで
割り切れたり 乗算の答えがポストスクリプトポイントの乗算と同じになるように
してあげる事で
仕上がりが奇麗になる例です。
(偶然じゃね?って話もありますが...w)

イラストレーターは内部で色々計算しています
その計算結果が表示されるわけです。
全てを詳しく知る必要はありませんが
理屈だけでも
わかっていると
『なぜ?』って時に
助けになりますね。


 

カラースペースについては
■CMYKのKのみ
■グレースケール
■BW

どれが良いのか?は製版担当に問い合わせると良いでしょう
PDFワークフローの場合
『黒』の取り扱いが若干異なる
カラーワークフローもあるようですので
一度確認しておく事をお勧めします。


 

■印刷用データとしての注意点

■アンチエイリアス
■色
■セルサイズ
■余白
■塗りの太り

が注意点です。

プラグインを使えば作る事自体は
とても簡単です。

プロとして
正しいバーコードデータとして
印刷物を手にするエンドユーザーまで
届けられるように

■クライアントとの調整
■後行程の仕様の聞き取り

を行い
確実なバーコードの読み取りを確保するために
責任があります。

悪い言い方をすると
文字データは『まぁ読めれば』良いわけです
多少文字が太っていようが
アンチエイリアスが立っていようが(ダメだけど...w)

バーコードは
『読めなくてはいけない』のです。

 

ここまでやるの?って思われるかもしれません。
プロなら
一度はちゃんとしたデータが出来るように
しておかないといけませんね。

もちろん
QRバーコードは『エラー補正』がありますから
ダメデータでも
読み取りOKだったりしますが
お金をもらう以上ちゃんとした物を
納品したいですね。

作るのは簡単ですが
色々考えなくてはいけないねって話です。


【その7】[LINK]OpenNewWindowへ続く


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